全学連(伍代委員長)

戦争とファシズムに突き進む安倍連合政府を打倒しよう! 日帝国家権力解体!
三里塚・市東氏農地強奪阻止決戦へ!
右翼・ファシスト撃滅!反革命革マル・木元グループせん滅!

全日本学生自治会総連合(伍代委員長)

=資 料=「解放」2000年年頭論文 戦略的部分

            = 目 次 =

第四章 内乱―コミューンに進撃する共産主義的労働者党建設へ

1 ゲリラ・デモ・ストの波を形成し、内乱―コミューンへ
 ◆戦争突撃・動員と対決し、内乱的闘争を叩きつけよ
 ◆決戦戦略のもと、内乱―コミューンへ
 ◆対ファシスト戦を戦略的一環とする
  プロレタリア権力闘争の前進を
 ◆スターリン主義をこえ共産主義めざし
  コミューン(ソビエト)権力を樹立せよ

2 天皇訪韓阻止決戦基軸にプロレタリア権力闘争の前進を
 ◆天皇訪韓阻止決戦の戦略的準備を
 ◆三里塚「暫定滑走路建設」を粉砕せよ
 ◆予防拘禁・組織壊滅攻撃を打ち砕く
  反弾圧全人民運動の前進を
 ◆戦争動員―合理化・失業と対決する
  階級的労働運動の前進を

3 弾圧の集中を打ち破り、共産主義的労働者党建設の飛躍へ
 ◆弾圧を正面突破する党建設を
 ◆社民・スタをこえる共産主義的労働者党建設を
 ◆党・軍・拠点建設の前進を

第四章 内乱―コミューンに進撃する共産主義的労働者党建設へ

1 ゲリラ・デモ・ストの波を形成し、内乱―コミューンへ

戦争突撃・動員と対決し、内乱的闘争を叩きつけよ

 いよいよ戦争動員の強制が本格化しようとしている。プロレタリア革命派は戦争協力か対決かの歴史的階級的分岐をみすえ、渾身の力で革命的反戦闘争を組織することを任務としなければならない。この激闘のただなかから、戦争の危機をプロレタリア革命に転化する決戦を準備しきろうではないか。

 日帝ブルジョアジーはかつて経験したことのない危機を迎えたことを自認し、ここから逃れるために矛盾の労働者階級人民への極限的集中と予防反革命的弾圧を激化させているのだ。そしてこれは、階級支配の危機の対外的転化としての戦争に「解決ならざる解決」を求める以外ないところまできているのだ。

 矛盾の集中は必然的に労働者人民の不満と反抗の増大を引き起こす。この労働者人民の反抗が階級化革命化し、プロレタリア革命が台頭してくることを日帝ブルジョアジーは死ぬほどおそれているのである。だからこそ、敵階級は、党的核が労働者階級人民大衆の底力を引き出すことを先制的に封じることに必死なのである。日帝は解放派がこの役割を必ず担う位置にあるとみて、現在の組織壊滅攻撃をかけてきているのである。

 また、現下の情勢は、恐慌・戦争の危機がふかまり、これに比して労働者階級の階級形成が立ち後れながらも階級決戦の条件をにつめている。しかし、あらゆる革命がそうであったように、大衆の急速な革命化は可能である。

 合理化・賃下げ・失業と戦争動員強制という矛盾の極限化のなかで、敵の攻撃への反転攻勢の好機に転化していくことが勝利のポイントである。「不審船」への砲撃・爆撃に示される部分的な戦争・戦闘行為の開始下の戦争動員攻撃のなかでは、唯一実力・武装闘争のみが現実に敵の野望を打ち砕き、プロレタリアの未来を切り拓くものとなる。

 こうしたなかで、〈反革命戦争―ファシズムの危機を蜂起―内戦に転化し、ソビエト権力を樹立せよ〉の決戦戦略スローガンのもとで、戦争突撃を打ち破る実力・武装闘争を一個の内乱的闘いとして組織していくことが死活的課題となっている。

 上記の意味で反戦闘争(および、反ファシズム闘争)の大衆的革命的構築と工場・職場に根をはった地区―職場を貫く反合闘争―争議の形成とその政治的発展は現下の階級闘争の革命的転換の重要な課題なのである。

 両者の結合と統一的展開によって、職場決起、街頭闘争、ゲリラ戦の格闘から蜂起―内戦(革命戦争)の勝利とコミューン(ソビエト)権力樹立の展望が切り拓けるのである。また、これによって、現在直下における闘争・団結にコミューンの質を端緒的に蓄積していくのである。

 ブルジョアジーによる戦争は階級対立を外的に転化し、階級闘争を圧殺することを動機・目的として展開されてきた。

 支配者階級のあらゆる戦争の根底には、被支配者の搾取・支配の永続化ということが存在している。すでに、パリコミューンに対しては、相争っていたプロシアとフランスの支配者階級が反革命として手を結びあってたちあらわれた。また、ロシア革命への各国帝国主義の反革命介入は反革命戦争の典型といいうるものである。

 資本主義において戦争が支配者階級の最後の「解決」とされるのは、資本主義が「国民市場」を基礎に国家を形成し、資本主義世界経済はこの国家を単位としてのみ成立しているからである。資本制生産様式にもとづく社会は「国民市場」を基礎に成立し、この経済的構成を総括し、これを防衛・維持するものとして資本制国家を生み出す。

 資本家階級は階級対立を隠蔽し、資本家階級の特殊利害を「普遍化」したにすぎない「国家」「国民」「民族」などのイデオロギーをもって、「社会構成員全体の共通利害」なるものを擬制し、国家のもとへの国民統合をおこなうのである。

 これは、戦争においては「他の共同体」への排外主義的対抗を通して強力に展開される。労働者階級は戦争において、支配・隷属を強化され、殺戮・飢餓を強制されるのみである。戦争動員に屈服した労働者人民は他国労働者人民の虐殺にかりだされ、他国の闘う労働者を虐殺し、また、労働者人民同士の殺しあいを強制され、「犬死に」を強いられる。これは資本主義の矛盾を極限化したものである。階級闘争の敗北のなかで、戦争・ファシズムの制覇がなされてきたが、これは労働者への資本の専制支配を極限化し、最悪の賃金・労働条件をもたらし、暴力装置の剥出しの労働者への支配をもたらす。労働者はどこへいっても地獄という状態が強制される。こうして、「犬死に」か自らの解放にむかっての死を賭した闘いかが一人ひとりに突きつけられる。

 鉄鎖の他失うものをもたない労働者は自らの解放に接近し、自らの存在の本質の現実化のために、闘い生き死んでいく以外道はないのだ。

 戦争を打ち砕く力は国際主義にもとづく国境をこえた労働者階級人民の団結の形成、差別主義・排外主義と対決する闘争・団結の形成、そして、全階級的結合をもって、プロレタリア的階級性をそれとして突き出す闘いによって生み出される。

 反戦闘争とともに、反ファシズム闘争はプロレタリア革命運動にとって、死活的意味をもっている。

 ファシズムは、ブルジョアジーが統治する能力をすでに失ったが、プロレタリアがまだそれを獲得していない時期において、「中間層」を政治的基軸として全有産階級がブルジョア社会をプロレタリア革命から防衛するための究極的で唯一可能な国家権力の形態である。帝国主義ブルジョアジーは議会制形態での可能な限りブルジョア独裁の支配政策を展開しつつ、自己の統合力の後退を官僚的軍事的統治機構による弾圧を軸とする直接的支配の強化で延命しようとするが、これによって、ファシズム権力が準備されていく。

 日本におけるファシズムとの闘いは、@ファシズムの統合軸になる天皇制攻撃との闘い、A新保守路線のもとでのファシズム的改編との闘いB官僚的軍事的統治機構のファッショ的再編、軍・警察内ファシストとの闘争、そしてC民間ファシストとの武装した闘いを軸としたものである。

 とりわけ、ファシストの白色テロへの突撃に対する闘いは反ファシズム闘争の基軸的一環をなすものであり、プロレタリア革命の勝敗の鍵を握るたたかいなのである。

 10・18戦闘の戦取による対ファシスト戦の新たな地平の形成を引継ぎ、対ファシスト戦を一環とする権力闘争の前進をかちとるのだ。

 合理化は、反革命戦争・ファシズムへの突撃と連動したものであり、プロレタリア革命に対抗し、総資本・国家が労働者の社会的隷属状態を維持・強化するためのものである。また、資本主義的生産過程における機械体系と労働者の人員配列を変革し、労働者の搾取を強化するとともに、支配を強化するものである。したがってこの合理化への敗北・屈服は、資本・国家による労働者の支配のさらなる強化をもたらすのである。

 こうして、革命戦略上重要な位置をもって反合理化闘争がたてられ、また、この実力的武装的発展がたてられねばならないのだ。とりわけ、戦争・ファシズムの危機のもとでは、外国人労働者・被差別労働者排撃と対決し、反失業と結合した反合理化実力闘争の構築が求められているのだ。

 戦争突撃・動員攻撃下において、ゲリラ的戦闘をはじめとしてスト・実力闘争・デモのうねりを作り出すためのあらゆる準備をなしとげ、この基礎を公然とコミューンの旗をふる工場―地区拠点におかねばならない。また、党的先行性による建軍闘争の推進は労働者人民の総武装の核となり、蜂起の勝利の絶対的条件となるものである。

 こうして、プロレタリア革命派が労働者の階級形成の一歩の前進へと波及する前衛的突出を貫徹し、決戦勝利へ結びつく革命的階級形成を推進していくのだ。

決戦戦略のもと、内乱―コミューンへ

 われわれ解放派の戦略の核心は、〈反革命戦争―ファシズムの危機を蜂起―内戦(革命戦争)に転化し、ソビエト権力を樹立せよ〉という決戦戦略スローガンに凝縮できる。この戦争の危機とプロレタリア革命の決戦を統一的につかみつつ、自国政府の打倒・ブルジョア国家権力の解体とこのむこうにプロレタリアソビエト権力の樹立めざし、プロレタリア権力闘争(―ソビエト運動)を推進していくのである。この闘争構造はゲリラ戦・大衆的実力闘争・ストライキの有機的統一であり、このなかからプロレタリア武装蜂起をたぐりよせるということである。

 現下の世界恐慌の危機と朝鮮反革命戦争の危機のなかにおいては、この戦略・戦術のもと、内乱的闘争を切り拓いていくことがこんにちの任務の中心課題である。現在直下で進行している敵階級の戦争突撃・動員を粉砕する力は労働者階級の階級形成の前進を基礎にした暴力的闘争の発展を通してのみ形成される。

 戦争突撃・動員攻撃は労働現場における戦争協力作業の強制を不可避としている。

 敵国家権力は戦争動員のために、「日の丸・君が代」・天皇賛美を強制し、これに屈しないものには徹底した弾圧をかけている。「周辺事態法」の成立とともに、争議への弾圧が画段階的に強化され、融和・同化・統合に屈せぬ差別糾弾闘争への弾圧が強められ、革命運動の基礎・根拠地を先制的に破壊する攻撃が激化しているのである。

 労働者人民が戦争動員に屈していった歴史的根拠は敵の立体的分断への屈服を背景とした弾圧と翼賛化攻撃への敗北にあった。労働者が資本制生産―資本制国家のさまざまな分断に屈し、「一つの階級」としてではなく、個々バラバラの企業主義的特殊利害にからめとられ、ブルジョアジーの共通利害にすぎない「国益」のもとに統合されていったからに他ならないのである。

 戦争の危機の時代を闘いぬく労働者運動の核心は国際主義にもとづく現実的実践的な国際連帯闘争の実現であり、また、差別主義・排外主義攻撃と対決する被差別大衆・被抑圧人民と労働者階級の連帯闘争の構築であり、そして、失業者と現役労働者の連帯と労働者間の企業・雇用形態・職種・産別などのあらゆる分断をこえた全階級的団結形成ということにある。

 この〈競争・分断〉〈差別・分断〉をこえる団結の力によって、現実の戦争動員の強制、賃下げ・首切り・失業に対して、反戦闘争・反ファシズム闘争・反合闘争をストライキをはじめとする実力闘争戦術を駆使して闘いぬくのだ。交通・運輸・港湾・情報通信などの戦争協力・動員を打ち砕く労働者運動の戦略的構築を推進するのだ。職場・地区において弾圧・レッドパージと天皇賛美攻撃と正面から闘う運動をつくりだすのだ。こうした内容をもってわれわれは国鉄・本山・寄せ場へ集中しつつ、革命派の拠点―潮流建設を推し進めていくのだ。

 階級的革命的社会運動・政治運動を通して、敵の打倒とコミューン樹立の能力を蓄積し、労働者が自らが自由にふるまいうる武装・生産管理・政治支配の能力を獲得していかねばならない。権力闘争・ソビエト運動の基軸的一環として階級的労働運動の工場拠点―地区拠点をつくりだしていかなければならない。

 われわれは同志中原を先頭に、1970年代の朝鮮反革命戦争の危機と権力闘争の飛躍をめぐり権力闘争・プロレタリア軍事路線の確立以降、この思想的実践的深化を実現してきた。このポイントはプロレタリアの暴力性の実力・武装闘争としての発展とプロレタリア的軍事の定立、および、敵の暴力装置の解体の統一的推進という問題である。

 労働者人民が敵の経済的基礎を脅かしつつ、政治的頂点を攻撃するという闘争構造を確立しつつ、この暴力的軍事的発展を推進するということである。

 蜂起にいたるまでは、暴力的闘争の階級的質を深化し、軍事的闘争の発展を切り拓くものは建軍闘争の前進によるゲリラ戦の貫徹以外ない。これは行動委員会・組合のスト・実力闘争の格闘と結合してこそ、全階級的波及を可能にするとともに、敵の統合力を解体していくものとなる。この意味でゲリラ戦は暴力的闘争の環である。この上で、革命的高揚期にはスト・街頭行動自身が暴力的軍事的に発展し、蜂起にいたるという回路を含んでいるということなのである。

 こうして、決戦を蜂起と明確にした上で、戦争突撃と真っ向から対決するゲリラ・大衆的実力闘争・ストライキの結合による内乱的闘争の実現から蜂起をたぐりよせるのである。

スターリン主義をこえる共産主義めざしコミューン(ソビエト)権力を樹立せよ

 コミューン(=ソビエト)は労働者階級人民の階級闘争の歴史的所産であり、過渡期のプロレタリア独裁権力である。

 マルクスは「所有する階級に対する生産する階級の闘争の産物であり、そのものにおいて労働の経済的解放が達成されるべきついに発見された政治形態」と書いている。

 労働者の武装・政治支配・生産管理を核心とするコミューン権力の樹立と、これをテコとした労働証書制の着手を軸とする共産主義の第一段階を準備する社会革命の推進こそ、スターリン主義をこえる共産主義の核心である。

 こんにちにおける共産主義運動の最大のテーマの一つは、ロシア革命のスタ的歪曲によって、ソビエト=プロ独がブルジョア・反革命に対するプロレタリアの階級独裁(=コミューンによる政治支配)ではなく、労働者階級の前衛を自称する「前衛党」=スタ党による独裁一般として、反革命への独裁ではなく、労働者への独裁としてあらわれたことの突破ということである。

 われわれは、スターリン主義的プロレタリア独裁=スタ党の独裁論を根本的に批判しつくし、コミューン=プロレタリア階級独裁を定立してきた。それは、マルクスがパリコミューンを総括し、「フランスの内乱」から「ゴータ綱領批判」を通して打ちたてたコミューンとこれをテコとした社会革命の推進、共産主義社会の実現をめぐる思想を継承し、スターリン主義の批判を通して全面的に発展させてきたものである。

 マルクスは、「フランスにおける階級闘争」において、はじめて「プロレタリアの階級独裁」論を展開した。1848年二月革命をめぐる時期においては、プロレタリアは独自の労働者党をもたず、小ブル「社会主義」のもとに包摂されていたが、革命的闘争を通して階級形成の前進を開始させる。こうしたなかで、マルクスは「革命的社会主義の主張するところは、革命の永続の宣言であり、かつまた、階級差別一般の廃止に、階級の差別の基礎となっている全生産関係の廃止に、これらの生産関係に照応するいっさいの社会関係の廃止に、およびそれらの社会関係から生ずるすべての観念の変革に、達するための必然的な過渡期としてのプロレタリアートの階級独裁である。」と述べたのである。

 マルクスは、階級差別の基礎になる生産関係・社会関係の廃止に達する過渡期として、プロレタリアの階級独裁を展開しているのである。この歴史的意義は重大である。

 その上で、マルクスはパリ・コミューンをくぐり、これを総括してコミューン=プロ独の思想を展開したのである。こうして、コミューンの意義を常備軍の解体・全人民総武装、「執行部にして同時に立法部」たるコミューン・選挙制・解任制で労働者なみの賃金の官吏、「社会革命の前兆」としての「パン職人の夜業の禁止・労働者への罰金制の禁止」などをあげつつ、コミューンを「労働の経済的解放が達成されるべきついに発見された政治形態であった」「生産者の政治支配はその社会的隷属状態の存続と同時に存在することはできない」「労働の解放によってすべての人は一労働者となり、そして、生産的労働はもはや一つの階級的属性ではなくなってくるのである」ということまで展開しているのである。つまり、労働者人民が流血の闘いのなかから生み出したコミューンを生産者の政治支配は社会的隷属とあいいれないことを明らかにし、このポイントを「労働の解放」にあるとしたのである。

 階級支配の廃止の過渡期におけるプロレタリアの階級独裁という展開がパリ・コミューンをくぐって、コミューンの思想・原則として深化・豊富化され、〈コミューン=階級独裁〉となっているのである。

 以上のことをふまえたプロレタリア革命をめぐる今日的課題は次の点である。

 まず、プロレタリア革命は「労働者は出来合いの国家機構をそのまま手に入れることはできない」ものとして、ブルジョア国家機構への一切の依存を排し、ブルジョア国家を解体しつくさねばならない。

 ボルシェビキが帝政の残骸を粉砕しえず、旧体制に屈服・依存していき、スタ的歪曲を生みだしたことを突破しなければならない。

 このレーニンとボルシェビキの限界をこえて、ソビエト=コミューン権力樹立によって帝国主義による反革命内乱・干渉を粉砕し、残存する帝国主義の常備軍・官僚群を解体しきることが重要である。これを通して、全人民総武装(交替制)、コミューンの官吏の選挙制・交替制と労働者なみの賃金、生産者の共同による生産管理と責任者の選挙制などを核心とするコミューンによって、「各自が能力に応じて働き、労働の量に応じてうけとる」という労働の量に応じた分配を労働証書制を軸に実施していくことである。

 総武装し、内乱―コミューンへ。


2 天皇訪韓阻止決戦基軸にプロレタリア権力闘争の前進を

天皇訪韓阻止決戦の戦略的準備を

 日帝のアジア反革命盟主化の飛躍点をなすものとして、天皇訪韓が策動されている。日韓反革命階級同盟の強化・再編の飛躍点として日韓関係の「過去の清算の仕上げ」があり、この政治的メルクマールとして天皇訪韓が存在しているということだ。

 「戦後史の清算」の核心をなすものは、日帝・天皇の「戦争責任」問題の居直りと清算に他ならない。日韓の支配者階級が日韓関係を反革命的に改編し、日帝・天皇の戦争責任を清算し、これを南朝鮮労働者人民へ強制しようとしているのだ。

 日帝の反革命跳躍を阻み続けた力は南朝鮮労働者人民の戦闘的闘いである。

 日帝の植民地支配の清算=新たな戦争突撃は、南朝鮮労働者人民の闘いの血の圧殺を条件にしているのである。抗日武装闘争・朝鮮革命運動の歴史的地平を解体し、こんにちの「整理解雇」制をはじめとする大量首切りに対決し先鋭化する争議や元「従軍慰安婦」の不屈の闘い、在日朝鮮労働者人民の闘いを、天皇を押し立て血の海に沈めようとしているのだ。

 だからこそ、日本帝国主義ブルジョアジーは、「(南朝鮮労働者人民の)天皇への抗議行動は日韓関係にマイナス」と言い切り、南朝鮮階級闘争の血の圧殺と天皇訪韓を一つのものとして展開しようとしているのだ。

 日帝は、朝鮮労働者人民の闘いを鎮圧しアジア反革命の盟主に躍り出るために、天皇訪韓を不可欠としているとともに、南朝鮮労働者人民の闘いによって、これを阻まれ続けるというジレンマをかかえ、この絶望的突破に突きはしる以外ないのである。

 日帝は「釜山赤旗論」に示されてきたように、歴史的に朝鮮革命と日本革命の連動性を対象化し、自らの延命の環として、韓国の階級支配の継続・強化と日帝足下の在日朝鮮労働者人民の差別支配をおこなってきたのである。

 まさに、南朝鮮階級闘争と在日朝鮮人の闘いの連動性に身構え、さらには、日朝の革命の連動性に身構え、帝国主義的対外対内活動を展開してきたのだ。

 朝鮮反革命戦争突撃と在日朝鮮人への排外主義的テロ・襲撃は一体のものであり、朝鮮労働者人民・在日朝鮮人と連帯した闘争を強化してこそ、戦争突撃・動員を粉砕することができるのである。

 また、日帝は自らの延命をかけて、従属的経済圏の形成を射程にいれて、アジア反革命の盟主へと跳躍しようとしている。このためには日米安保の双務化の上での日韓反革命階級同盟の飛躍的強化を必要としている。99年8月日韓共同演習は日韓が朝鮮反革命戦争の実戦訓練をおこなうことを通して、日韓反革命階級同盟の反革命的跳躍を刻印した。

 アジア反革命盟主化と連動した円経済圏の形成の柱として、日韓経済協力の強化があり、また、韓国支配者階級も日帝の経済援助・経済協力によって「IMF融資」にいたった経済危機の脱出と南朝鮮階級闘争の鎮圧をたてているのだ。

 金大中政府は「ペリー報告」を承認し、日米韓による朝鮮反革命戦争遂行態勢を強化しつつ、「太陽政策」を展開し、黄海での北朝鮮軍への戦闘の強行にあらわれた戦争的せん滅へ踏み込みつつ、この圧力を条件とし、現代グループの北朝鮮進出をはじめとした「商品の弾丸」によるスタ国家の基礎の解体を推進している。

 この対北朝鮮政策は、国家保安法弾圧と「国民和合」・階級融和政策を統一的に展開していることと一体のものである。

 日帝は70年安保決戦を震源とする70年代の政府危機を乗り切るために、天皇を押し立てて反革命国民統合を展開し、この歴史の上でアキヒトを前面にした国家の頂点からの戦争動員をおこなおうとしているのだ。

 天皇制は、日帝国家の危機を救済するための敵の「切り札」である。明治ブルジョア権力が資本主義的に再編・創立した資本主義的君主制の一形態に他ならない。侵略戦争の責任者であり、国内の弾圧・テロの責任者である。戦前ファシズムの頂点をなし、プロレタリア革命からブルジョア社会を防衛するための「切り札」となった。また、世襲王制として帝国主義的身分制の頂点をなすものであり、したがって、部落差別をはじめとする帝国主義的諸差別の上にのみ成立するものである。

 現在の天皇制は資本制生産様式を維持・防衛するための国家権力の一環・一構成であり、支配者階級は支配者階級の共同利害態たる国家が危機におちいったとき、この頂点のもとに結集し、プロレタリア革命から国家を防衛しようとするのである。

 現在の経済的政治的危機のなかで、ファシズム運動は天皇制と結びついて台頭してくるのであり、反天皇闘争は反ファシズム闘争、プロレタリア権力闘争の戦略的環をなすものなのだ。

 また、こんにちの北朝鮮スターリン主義国家の解体―ブルジョア的反革命的統一攻撃と対決し、朝鮮労働者人民・在日朝鮮労働者人民と連帯し、日朝の連動する革命に勝利していかなければならない。

 日帝足下労働者人民は、植民地下において反日帝闘争を闘い、戦前・戦後を貫く日本階級闘争の最前線にたった在日朝鮮労働者人民の闘いの歴史を引継ぎ、日朝労働者人民の革命的共同を打ちたて日韓反革命階級同盟粉砕・日帝国家権力解体の闘いを推進していかなければならない。

 いままさに、日帝が自らの危機の乗り切りのために、天皇訪韓を通した「戦後史の清算」=戦後的階級関係の反革命的転換に突き進み、ここを飛躍点とし、新たな日韓(米)による戦争遂行態勢が確立されようとしているとき、日本労働者人民は朝鮮労働者人民との固い連帯を誓い、革命的反戦闘争を構築しようではないか。

 天皇攻撃の総展開と対決し、天皇訪韓阻止決戦へ進撃せよ。

三里塚「暫定滑走路建設」を粉砕せよ

 政府・公団は99年12月3日、「暫定滑走路建設」工事着工を強行した。

 国家権力は2002年5月供用開始を目指すとして、この工期から逆算して12・3工事着工にうってでてきたのだ。

 そして、敵は「平行滑走路を2500メートルから2180メートルへと短縮し、北側に800メートルずらす計画は」「あくまでも暫定案。交渉が進み用地が買収できれば、当初計画の2500メートルに戻す」とし、工事着工を既成事実とし、日米帝の戦争計画にそった戦争出撃のための空港(4000メートル近い滑走路をもつ)を完成させようとしているのだ。

 まさに、政府・公団はこの二期工事の強行によって、日本階級闘争の拠点=三里塚闘争を解体し、戦争遂行のための「城内平和」を暴力的に創出し、同時に、朝鮮反革命戦争のための出撃拠点を建設しようとしているのである。

 敵は戦争突撃・動員のために、反戦の砦=三里塚をなにがなんでも破壊しようとしているのだ。これは解放派への予防拘禁・組織壊滅攻撃と「団体規制法」の制定、サミット開催と普天間基地移設=名護への新基地建設による沖縄労働者人民の闘争の鎮圧、5・28反革命判決と「国鉄改革法承認」の強制による国鉄決戦の解体、再審棄却による狭山闘争の解体などの攻撃と一体となった戦闘的闘争拠点の根絶攻撃の基軸中の基軸をなすものである。

 こうしたなかで、空港警備隊五機が解放派をはじめとする支援連勢力に「転び公妨」を三度もデッチあげるなど、空港建設のための予防拘禁と組織壊滅攻撃が激化しているのである。これらの明白なデッチあげは今後は「公妨」だけではなく、さらなる重刑・極刑のデッチあげを可能とするものだ。

 また、「暫定滑走路建設」は「B52戦略爆撃機に対応可能な滑走路建設」であることをはじめとし、朝鮮反革命戦争のための軍用滑走路建設に他ならない。94年以降、日米帝は朝鮮反革命戦争のための三里塚空港の「米軍使用」「物資輸送」を戦略的課題にしてきたのである。すでに、「周辺事態法」によって三里塚空港は戦争発動時には米軍の指揮下におかれる「民間八空港」の中軸に指定されているのだ。

 こうした攻撃に対して、反対同盟をはじめとする全国の労働者人民は断固たる闘いの火の手をあげている。

 反対同盟を先頭とする労農水「障」学人民は10・10三里塚現地闘争を爆発させ、10・18「公聴会」粉砕闘争―11・21現地闘争へ進撃し、12・3工事着工阻止闘争を燃え上がらせた。

 反対同盟は〈徹底非妥協・実力闘争〉の原則を堅持し、全国に檄を発している。また、闘争宣言を発し、暫定滑走路計画が「空港反対派農家に対する殺人的暴挙」であることを弾劾し、民家のわずか40m上空でジェット機を飛ばし、家屋・畑・道路をフェンスで囲み、生活破壊を強制し追い出そうとする攻撃に対して、「三里塚闘争のなんたるかを示し必ずや粉砕する」と力強い決意を明らかにしている。

 この檄に応え、反戦・全学連そして、三里塚・木の根全国共闘をはじめとする戦闘的勢力は、二期工事を粉砕するための決戦配置についた。

 三里塚闘争は、日本階級闘争の拠点として実力闘争・武装闘争を発展させ、権力闘争―コミューン運動の地平を切り拓いてきたのである。

 農民自身の決死の実力闘争と反戦・全学連の階級的突撃の数々の戦史、虐殺しつづけられてきた労働者人民の側が敵を打ち倒し自らの解放の道を切り拓いた71年9・16戦闘、空港中枢を攻略した85年10・20戦闘、そして、99年4・27の空港への迫撃弾戦闘をはじめとし、三里塚は労働者人民の武装を発展させるとともに、敵の野望に痛打を与え、国家権力解体―コミューン権力樹立の展望を突き出してきたのである。

 この反戦の砦=三里塚にすべての労働者・被差別大衆・人民の運動が集中・結合し、すべての戦闘的労働者人民の総力が結集するなら敵の「暫定滑走路建設」の野望・戦争動員の野望を粉々に打ち砕くことは可能である。

 2000年三里塚決戦は、99年「周辺事態法」「国旗・国家法」「組織犯罪対策法」・「団体規制法」成立と「有事法制」制定攻撃と続く戦争遂行・動員態勢づくりの攻勢に、労働者人民が反転攻勢を叩きつける絶好の戦場でもある。

 反対同盟との固い団結のもと、弾圧の嵐を食い破り、全国から戦闘的労働者人民は決戦の地=三里塚に馳せ参じ、二期工事粉砕闘争を爆発させよう。

 実力闘争・武装闘争の陣型を強化し、空港廃港へ進撃しよう。

沖縄サミットを粉砕せよ

 小渕は沖縄サミットのテーマを「アジア」と「21世紀」とするとしている。この小渕のいう「21世紀」の展望なるものは、「紛争予防」である。

 これはこの間の国際反革命階級同盟の「予防反革命」の戦略を引き継ぎ、日帝の延命戦略にこれを本格的に取り入れることを意味する。日帝は「国家間の紛争防止を前提とした国連憲章には限界がある」とし、「国家内紛争の予防システムが必要」というにいたっている。すなわち、日帝・国際反革命階級同盟は「21世紀」に生き残るために、階級闘争の爆発やその変容形態としての宗教・民族対立=「国家内紛争」を鎮圧し、封殺することを課題としているのである。

 また、もう一方のテーマ「アジア」をめぐっては、「アチェの独立運動などに脅かされるインドネシア情勢」「北朝鮮の核疑惑・ミサイル発射問題」をあげ、これをサミットの議題にするとしている。日帝は国際反革命階級同盟の総意をとりつけ、アジア反革命の盟主として、インドネシア階級闘争の圧殺に乗り出そうとしているのだ。また、日帝の独自のアジア政策を強化しつつ、日米韓による朝鮮反革命戦争発動へ突き進もうとしているということだ。

 11月28日、この構想にもとづき小渕はASEAN+3(日中韓)において、「沖縄サミットでは、21世紀を展望したアジアの視点を反映させたい」とし、「サミットにアジアの声を反映させるために、地域の多彩な分野の有識者を招いて、『アジアの声』ミレニアム・フォーラムを来年前半に開きたい」と表明した。日帝・小渕はアジアの支配者階級を束ねサミットに臨み、これを飛躍点としてアジア反革命の盟主に躍り出ようとしているのだ。

 これらにさきだって、日帝は「沖縄サミット基本構想案」をまとめ、2000年沖縄サミットへむけた攻撃の総展開にはいっている。その内実は危機の突破のために、日帝の凶暴性を赤裸々にしたものである。このなかでは、「沖縄サミットはアジアにとって魅力あるものに配慮したもの」とされ、サミット前にアジア諸国と準備会合を開催するとしていたのである。これが「『アジアの声』ミレニアム・フォーラム」として具体化されようとしているのだ。

 まさに、日帝は「アジアの代表」としてサミットをしきり、この沖縄サミットをとおして一挙にアジア反革命の盟主に駈けあがるために「『アジアの声』ミレニアム・フォーラム」を開催するというのである。

 そして、日帝は沖縄サミットをめぐって、「途上国の世界経済への統合」「科学技術と産業・雇用の結びつき」を課題とするとし、国内の「二千万リストラ」=産業合理化の推進とともに、アジア的規模で分業を再編しつつ、従属的経済圏の形成をめざしているのである。

 さらに、日帝は沖縄サミットにおいて、日帝の世界・アジア政策・アジア反革命盟主化の野望を明らかにするものとして、「日本イニシアティブ」なるものさえ発表しようとしている。

 日帝は「戦後史の清算」「沖縄と本土の和解」をかかげ沖縄サミットを開催することを決断している。まさに、外務省出身の岡本行夫が提唱し、前知事・大田の屈服を引き出し、天皇訪韓とともに、「戦後史の清算」の課題として「沖縄と本土の和解」なる差別主義と一体の同化主義攻撃をかけ、沖縄労働者人民の闘いを鎮圧し、〈基地・沖縄〉を永続化し、天皇を頂点とした国家のもとへの国民統合・戦争動員をおこなおうとしているのだ。また、サミット時に天皇晩餐会の開催がもくろまれている。

 日帝は天皇を全面に押し立てて、沖縄労働者人民の闘いを解体し、天皇を頂点とする国家のもとへの同化を強制し、戦争遂行態勢を構築しようとしているのだ。

 同時に、日帝は空前の戒厳態勢をひき、沖縄労働者人民の闘いを鎮圧しようとしている。サミット警備に二万人の機動隊を動員し、そのうち沖縄に一万数千を配置しようとしている。ここには「対テロ特殊部隊」=SAT・特殊急襲部隊の派遣も含まれている。また、「海上からの攻撃にそなえる」とし、海上保安庁・海上自衛隊の動員がなされようとしている。それだけではない。サミット警備は「米軍などにもパトロールや交通規制などの協力を求める」とされ、日米両軍による治安作戦が展開されようとしているのである。

 こうしたなか、「ゲリラ封じ込め」と称して、沖縄労働者人民への弾圧と監視が強化されている。

 また、これと連動して「サミット前の普天間基地移設問題の解決」と称して、沖縄を反革命前進基地化として打ち固めるために、普天間基地の名護市辺野古への移設=新基地建設攻撃が本格化している。

 99年11月22日、沖縄「県」知事稲嶺は普天間基地の移転先をキャンプシュワブ内の名護市辺野古沿岸域と決定し、72年「返還」後初の新基地建設を強行しようとしている。この新基地建設は沖縄労働者人民の営々たる反戦・反基地闘争を解体し、〈基地・沖縄〉を永続化するための攻撃に他ならない。また、この基地を「軍民共用」空港とすることは、空港機能・規模の強化による基地の強化をもたらすものである。

 この新基地建設は「振興策」と一体のものであり、沖縄ブルジョアジーと「本土」ゼネコン・造船・鉄鋼資本などによる沖縄労働者人民への強搾取・強収奪と沖縄社会の解体的再編を不可避としている。

 これらの沖縄サミット・新基地建設攻撃は反革命戦争出撃基地を強化・再編し、さらなる沖縄労働者人民への差別・隷属・同化攻撃の強化をもたらすものなのである。

 日本プロレタリア革命は日帝の沖縄統合支配を打ち砕き、沖縄ソビエト樹立を一環とした沖縄―「本土」を貫くソビエト権力の樹立としてなしとげられる。

 闘う沖縄労働者人民と固く連帯し、沖縄サミット・新基地建設粉砕闘争を爆発させよ。

予防拘禁・組織壊滅攻撃を打ち砕く反弾圧全人民運動の前進を

 予防拘禁・組織壊滅攻撃の全面展開に対して、広範な反弾圧大衆運動を構築し、労働者人民の再攻勢を実現していかねばならない。その最大の集中軸は7・22反弾圧全人民運動の大衆的形成である。

 すでに十年以上の長期投獄と闘いぬいてきた同志北條、7・7被弾圧同志、7・22被弾圧同志たちは断固たる完黙―非転向闘争を貫徹し、連続する死刑執行に対決する闘いをはじめとし、ブルジョア国家権力の支配の支柱の基軸的一環をなす監獄をゆさぶる闘いを展開している。この獄中同志たちの革命的闘いと連帯し、獄中同志を防衛・奪還するために反弾圧全人民運動を強化・拡大しなければならない。

 情宣に「凶準」・「建侵」をデッチあげ適用し、大量逮捕―起訴を強行するという7・22弾圧は洋書センター争議などへの刑事弾圧、「知的障害者」への差別・虐待への実力糾弾闘争=水戸事件糾弾闘争への重刑攻撃と並ぶ、戦争遂行・動員態勢構築という時代を凝縮した弾圧である。

 また同時に、7・22弾圧は事実上の破防法改悪=「団体規制法」制定と連動した革命的党派への「団体規制法」・破防法適用を先取りした弾圧であり、革命的党派の非合法化と非合法テロ・極刑―長期投獄などによる破壊のためのものである。

 さらに、この弾圧が1999年7月22日に強行された理由は明白である。日帝は11・12天皇式典と12・3三里塚「暫定滑走路建設」着工を反革命の号砲として、2000年―2002年の沖縄サミット・天皇訪韓・三里塚「暫定滑走路建設」をなんとしても強行するために、闘う勢力を先制的に鎮圧しようとしているのである。このために闘争・組織に実態的に打撃を与える予防拘禁弾圧に打って出たということなのである。

 革命的党派から開始された「法治主義」の外皮をとりはらった弾圧はすでに戦闘的大衆組織にも襲いかかり、あらゆる労働者人民の弾圧と翼賛化の強制の手段となろうとしている。神奈川県警をはじめとする全国の警察でデタラメ極まりない弾圧が強行され続けてきたことに対する大衆的怒りが渦巻く中、全人民的反弾圧・反警察運動を前進させねばならない。

 すでに、7・22弾圧―家族・友人の会が獄中同志の防衛・奪還と大衆的反撃のための活動を繰り広げ、99年12月20日、三里塚芝山連合空港反対同盟・戦闘的弁護士・救援戦線・戦闘的諸人士を軸に反弾圧集会を開催している。この地平を打ち固め、広範な労働者人民の結集をかちとり、予防拘禁・組織壊滅攻撃を打ち破る反弾圧大衆運動を前進させていこう。

 また、弾圧を粉砕する闘いの階級的基礎・基盤を構築していくためにも、被弾圧労働者の職場―地区での守る会運動を反合理化・反処分・反弾圧をかかげ形成しよう。これらの闘いを結び合わせ、80年代以来の反弾圧全人民運動の歴史的地平を継承・発展させ、7・22反弾圧運動を前進させていこうではないか。

拠点闘争強化し、小渕自自公連合政府打倒へ

 国鉄決戦は、階級的労働運動の再生か、帝国主義労働運動への転落・産業報国会への屈服かをめぐる攻防の最大の戦場である。

 中曽根は「戦後史の総決算」を掲げ、労働者階級の戦闘力を解体するために、「総評をつぶすために国労をつぶす」として分割・民営化攻撃を強行した。国鉄分割・民営化の強行以降、JR方式なる「全員解雇―選別再雇用」が一般化し、あらゆる産業の労働者が選別的に首を切られ続けているのである。

 しかし、戦闘的国鉄労働者はこの攻撃に対峙しつづけ敵の野望を阻んできたのだ。そしていま、日帝は朝鮮反革命戦争遂行態勢を暴力的に構築するために国家的体重をかけた国鉄決戦解体攻撃をかけてきたのだ。

 この攻撃に国労本部は屈服し、「改革法承認」を組合員に強制しようとしている。これが意味するものは、国労自らが「採用差別は存在しなかったこと」を承認し、闘いの原点を投げ出すということである。

 いまこそ、国労本部の屈服を突破し、国鉄決戦に勝利し、1047名の闘争団の原地原職奪還をかちとり、反合理化、反戦、反ファシズムの旗を掲げる階級的労働運動を構築せよ。

 第二次再審請求棄却は、帝国主義的部落政策の総展開から差別主義的排撃・虐殺とファシズム融和・統合攻撃の歴史的跳躍点となる攻撃である。7・8棄却攻撃を突破口として、天皇(制)攻撃の全面展開と一体となった部落大衆への差別・虐殺攻撃の激化とファシズム融和の強制が飛躍的に強化されようとしているのだ。

 日帝の差別糾弾闘争の解体攻撃・「特別対策事業」の2002年撤廃による部落大衆への搾取・収奪、差別・抑圧のさらなる強化に対して、狭山闘争を軸とする差別糾弾闘争を爆発させ、革命的部落解放闘争の前進をかちとらねばならない。〈差別裁判糾弾・階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の闘争基調を鮮明にした、実力闘争・武装闘争こそ、狭山闘争勝利の道である。

 7・8狭山第二次再審棄却を徹底糾弾し、狭山闘争を基軸とする差別糾弾闘争の前進を切り拓き、部落民の根本的解放へ進撃しようではないか。

 帝国主義的「障害者」政策の総展開と対決し、戦争とファシズムを見据えた本格的な「障害者」支配―抹殺政策を粉砕する革命的「障害者」解放闘争の前進をかちとらねばならない。

 日帝は、「脳死・臓器移植」「受精卵遺伝子診断」、精神保健福祉法などの「障害者」抹殺攻撃を激化させると同時に、ノーマライゼーションなどによる「障害者」への差別分断・統合攻撃を激化させている。日障協、全精連などの翼賛運動を育成し、差別糾弾闘争―戦闘的「障害者」解放運動を解体し、戦争遂行態勢の構築に突撃している。

 日帝の「戦時抹殺」攻撃に対して、「脳死―臓器移植」攻撃・「受精卵遺伝子診断」・精神保健福祉法攻撃粉砕の闘い、拠点闘争としての宇都宮病院糾弾闘争、青山差別裁判糾弾闘争の前進を推進し、プロレタリア革命による「障害者」の根本的解放をかちとらねばならない。

 国家保安法弾圧、「整理解雇」制と闘いぬき、反日米帝・金大中政府打倒へ突き進む南朝鮮労働者・学生・人民の決起と連帯し、日帝足下の日帝国家権力打倒・日韓反革命階級同盟粉砕の闘いの前進をかちとらなければならない。

 元「従軍慰安婦」をはじめとする朝鮮―アジア人民、在日朝鮮労働者人民による日帝の戦争責任追及の闘いと連帯し、歴史教科書からの「従軍慰安婦」記述の削除を要求する差別主義・排外主義運動と対決せよ。

 在日朝鮮人に対する治安管理の強化・「朝鮮有事」に身構えた「難民対策」―入国阻止・強制送還の攻撃と対決し、入管法・外登法粉砕、入管収容所解体、入管体制解体の闘いを強化せよ。日帝の排外主義攻撃と対決し、日帝による独島、釣魚台、「北方四島」の領有化攻撃、反北朝鮮排外主義扇動による在日朝鮮人民への反共排外主義襲撃・テロを許さず、在日朝鮮人民と日本労働者階級の革命的共同を構築せよ。

 学生運動をめぐっては、戦争とファシズムへの突撃下、拠点明大解体攻撃をはじめとした革命的学生運動破壊攻撃との攻防が全面化している。教育・学園の帝国主義的=反革命的ファッショ的再編攻撃が「日の丸・君が代」攻撃、国立大学の「独立行政法人化」をはじめとして激化している。これらを打ち破ってプロレタリア解放―全人民解放の突撃力としての全学連運動・革命的学生運動の前進をかちとっていかなければならない。

 女性差別攻撃と対決し女性解放闘争の前進をかちとれ。

 アイヌ解放闘争に連帯して闘いぬけ。

 破防法改悪―「団体規制法」・組織破防法適用攻撃を粉砕せよ。

 獄中完黙―非転向闘争に勝利せよ。13年判決の中で、90年以来の獄中闘争を闘う北條同志を防衛―奪還せよ。5・26、7・7、7・22被弾圧同志を防衛・奪還せよ。

 スパイ工作・非合法テロ、襲撃的家宅捜索攻撃に対する報復―反撃戦を貫徹せよ。

 死刑執行と対決し「政治犯」への死刑執行策動を粉砕せよ。

 労働組合法改悪―労働法制全面改悪を粉砕せよ。

 自自公連合政府の成立で一気に加速される改憲・核武装・国連安保理常任理事国入りを粉砕せよ。

 派兵阻止実・反弾圧全人民運動・木の根共闘などの戦闘的共闘組織の呼びかけに応え、闘いぬけ。天皇訪韓阻止にむけ一大共同闘争を構築せよ。

 全国反戦、全学連、反安保労研の強化を軸にプロレタリア統一戦線潮流の拡大をかちとれ。

 すべての闘いを小渕連合政府打倒へ集中せよ。

戦争動員―合理化・失業と対決する階級的労働運動の前進を

 日本資本主義は恐慌を回避することができず、死の苦悶に喘いでいる。また、労働者階級は戦後最大の合理化と失業の中で苦悶を強いられている。これは労働者階級のみならず全人民の苦しみを拡大している。資本主義の根本矛盾は「賃労働と資本の矛盾」である。働く階級が賃金奴隷として支配され搾取されている社会が資本主義社会なのである。この矛盾は諸階級・諸階層の矛盾と苦しみとして同時的に波及する。恐慌(合理化―賃下げ、失業)と反革命戦争突撃と動員体制形成およびファシズム的改編攻撃のなか、労働者階級はこの根本矛盾の噴出を「どうだ、解決してみろ」と突きつけられているのだ。

 労働者階級の革命党は自らの飛躍をかけて、この先頭にたち課題に応え切っていかなければならない。

 日本資本主義は戦後、国際競争にかちぬき、同時に国内の支配を維持・強化させていくために、産業合理化を戦略にすえて形成されてきた。労働者階級に対する低賃金・長時間労働の強制、朝鮮・ベトナム戦争による大量の労働者人民の虐殺の上にたつ戦争特需、さらに、資本の洪水的海外進出によるアジア労働者人民の強搾取・強収奪によって、日本資本主義は肥太ってきたのである。73年石油危機以降、80年代のME合理化(FA・OA・ロボット化)による水平・垂直分業体制の再編は産業構造の「高度化」「空洞化」をもたらしてきたのである。とりわけ、日本資本主義は労働者に対する強搾取と支配のために世界に悪名をとどろかせた労働者管理システムを展開していった。このひとつの典型が労働者を徹底して物理力化し、隷属化するトヨタ・カンバン方式なのである。

 しかし、戦後の日本資本主義は全面的にいきづまり、銀行・独占の合併による国家的産業合理化・首切り・賃下げ・失業の強制によってこの突破をはかろうとしているのである。

 こうして、労働者階級にとって、この資本主義(生産様式)を桎梏として打倒しなければ生きていけない現実が迫ってきているのだ。

 労働者階級にとって重大な攻撃が矢継ぎ早に出されている。

 第一に、新ガイドライン―「有事立法」攻撃である。「周辺事態法」第九条は、自治体・民間の戦争支援(=参戦)を具体的に列記している。空港・港湾・鉄道・通信・病院・道路から学校(夜営所として)までが強制的協力の対象である。主要工場はいうまでもなく兵站工場化していくのである。この戦争出撃基地化・兵站基地化を押し進めるために大規模なレッドパージ・革命党破壊―闘う労組破壊をやろうというのである。「団体規制法」・破防法・「組対法」・国民総背番号制等はこの凶暴な武器であり、「日の丸・君が代」は踏み絵となり、労組法改悪は「戦争非協力」(生産点実力闘争)に対しては非合法として丸ごと獄中に引っ張っていこうという策動である。

 まさに日帝は「戦前回帰」、「国家総動員法」に向かって突き進んでいるのだ。2000年春闘からの闘いこそ、反戦の旗を高くかかげて闘わなければならない。連合=帝国主義労働運動派の階級協調とそして全労連(日共)の自衛戦争支持―愛国者の運動、JR総連革マルの戦争輸送協力という排外主義の大合唱に対決し、公然たる分岐・再編の闘いを大衆的に組織していかなければならない。

 こうして、国際連帯と被差別大衆・被抑圧人民との共同をうちたて、日本労働者階級人民は共通の運命に結ばれた味方である他国の労働者人民に武器をむけることなく、軍需生産に一切協力せず、自国支配者階級に武器を向けることを宣言していくのだ。

 この生産点を基礎にした最も困難であり、最も階級的光を放つ闘いこそが、一挙的な階級的流動化を可能とする闘いなのである。

 日帝の名護での新基地建設策動に対して、沖縄労働者人民は実力阻止の闘いを開始した。三里塚反対同盟は成田空港の「暫定滑走路建設」・軍事使用反対に血を流して闘おうとしている。闘う国鉄労働者は生産点から「改革法承認」を突破する闘いを開始しようとしている。

 これらの闘いと連帯し、すべての闘う労働者は日帝の戦争突撃に全力で闘い、反戦派の潮流を形成していこう。

 第二に、先にみてきた「二千万人リストラ」―総臨時工化・賃下げ攻撃との闘いである。

 99年3月経団連今井らは「産業競争力会議」で、「設備・雇用・債務の三つの過剰処理」を最優先課題として掲げ、それを受けて政府は「産業再生法」という名のリストラ法を成立させた。リストラ、分社化、別会社化(営業譲渡)を奨励し、これには税優遇で応えようというものである。日経連らは「七百万人の過剰労働力」の叩き出し(現在の失業者を加算すれば一千万人をはるかに超える)を宣言するに至っている。この攻撃は黒字部門を含む全部門におよび、一挙に雇用体系・賃金体系を反プロレタリア的かつ反革命的に再編するものである。すなわち国鉄分割・民営化―「JR方式」の採用として、「一旦解散(偽装倒産であれ、分社化・別会社化であれ)し選別採用」をおこなうというものである。残った者にも徹底した競争と分断と低賃金化(賃下げ)であり、後はパート・臨時・派遣でおぎなうというものである。資本の好きなときに首を切り・雇う、というシステムは労働法(派遣法)改悪によってさらに激化している。女性労働者、「障害者」(労働者)への差別は激化しているのだ。外国人労働者には一層過酷な労働環境が強いられている。また、日帝・資本はアジア進出によって、アジア労働者人民を徹底して搾取・収奪し、危機を乗り切ろうとしているのである。

 公務員百万人合理化は、現業部門のアウトソーシング(外注化・民託化)としてはじまっている。東京都の基本給・期末手当の二年連続の削減をはじめ全公務員労働者にこの攻撃が襲いかかっているのだ。

 資本は雇用体系・賃金体系を改悪し、総臨時工化・能力給の導入・拡大をおこない、競争と分断を極限化しようとしているのだ。

 この攻撃を打ち破るためには、反合理化闘争を最基軸にすえ、資本の分断を許さない団結=現役―予備役と「本工」―未組織―下請(「本工」内の競争と分断の突破)を形成することが大切なのだ。連合のように組合が率先してリストラ提案するようなものを粉砕するということなのだ。

 第三に、雇用体系の改悪に対する労働者の全生活領域、生涯をつらぬく闘いの確立・強化である。

 政府・資本は「失業手当給付金の積立金」がピンチだの、「年金積立金―源資」が減少していることなどを騒ぎたて、退職金も年金も切り下げ、「福祉」を「弱肉強食の市場の論理」に委ねようとしている。すでに年金支給年令は65歳から70歳にまで引き上げようとしている。介護保険制度は40歳から60歳までの労働者人民のほかに65歳以上の人までに課税を強制する。その上で自民党は大企業優遇措置、自由党は目的税化―逆進性の消費税アップとして人民をいたぶろうとしているのだ。「終身雇用制」の破壊とは野垂れ死にしたくなかったら死ぬまで働けというものである。

 他方で新卒の大幅採用減(高卒は全国平均でも40%の就職内定率)は、不安定雇用群の大量創出をもたらしている。

 99年から2000年にかけて労働運動にかけられてきた歴史的な攻撃として、総翼賛化攻撃と一体となったレッドパージ―攻撃・争議非合法化攻撃がある。この闘いはまさに「戦前回帰」を許すか否かの分水嶺として決定的な闘いである。

 「団体規制法」、破防法改悪、「組対法」、そして労働法制改悪等々が一挙に強行された。労働法改制悪のゴール点ともいわれる労組法改悪は、「有事」と称して団体交渉権や争議権まで剥脱し、産業報国会化を強制するものである。この実質上の先取り攻撃が始まっている。持ち株会社・分社化をはじめとした団体交渉権の拒否や組合づくりの困難な現実の強制である。そして何よりも民間争議を中心にした間接強制、営業妨害―損害賠償と刑事弾圧の激化である。公務員には教員への勤評導入―「日の丸・君が代」踏み絵と分限処分=レッドパージが始まった。7・22弾圧は、「赤旗」を「凶準」と言い、政治情宣を「建侵」として長期投獄するという治安維持法の再現ともいうべきものだ。

 連合は政治方針を改定し「有事立法」論議に踏み込んだ。そして日経連と「雇用安定宣言」をおこない生産性向上に協力するとして労働者を路頭に吹きさらすことを宣言したのである。

 しかし闘う拠点は確実に存在しており、労働者大衆は闘う労組を切望している。

 闘う国鉄労働者は民同・革同執行部の裏切りを粉砕し、1047名被解雇者―闘争団と固く連帯して闘うことを確認している。大合理化と事故多発と労災・突然死・自殺多発のなかで、資本の先兵JR総連内部から批判が噴出している。今こそ戦争協力を叫ぶJR総連を打倒し、国鉄決戦勝利に進撃しよう。

 大合理化―大失業の攻撃は、日雇労働者にアブレ地獄としておそい、野垂れ死にを強制しようとしている。権力・ファシストが、寄せ場―日雇労働者に襲撃を仕掛けている。これに対して福岡・築港日雇労働組合(福日労)を最先頭にして「一人の野垂れ死にも許すな」を合言葉にして闘いは開始されている。寄せ場日雇労働運動の闘う仲間への11・14殺人襲撃を決して許さず怒りの反撃を成し遂げていくであろう。

 全金本山闘争29年の闘いを最先頭にして民間争議は激烈に闘われている。洋書センター闘争への刑事弾圧をはじめとして資本・警察一体となった争議つぶしが起きている。大リストラで苦闘する労働者を誰が組織するか―これを権力は恐怖しているのだ。

 今こそ「一人の首切りも許さない」という階級的原則を明らかにして闘っていこう。権力・資本による個別撃破を許さず、地区共闘―全国共闘を頑強に作り上げていこう。労働者は三万人もの自殺(未遂者を入れればその十倍)、労災・過労死で苦しんでいる。今こそ官民の分断、「本工」―下請、現役―予備役の分断をこえて「国際主義と労働者階級の階級的・普遍的利害を貫く労働運動」の建設を工場(―地区)拠点を中心にして成し遂げていこう。

 7・22反革命弾圧は、一潮流のみならずすべての闘う労働者人民にかけられた弾圧である。これを許すならば赤旗も政治行動もすべて投獄の対象になるというファシズムの再現である。

 7・22被弾圧者は、不屈の獄中闘争を貫徹している。そして労働運動破壊攻撃と対決し、一人も解雇攻撃を許していない。しかし、レッドパージ攻撃との対決はこれからである。この弾圧をバネとして、獄中から闘いの檄を発しつづけ、一大争議として労働運動の再生を必ずや成し遂げていくであろう。

 この7・22弾圧を権力の「保護」として革マルばりのレッテルを張り喜び、権力に使嗾されながら7・2―11・14殺人襲撃を凶行した木元グループを許さない。「一人の首切りも許さない」を社民のスローガンと争議を罵倒し、「首切りを要求してどこが悪い」と公然と主張し、三里塚闘争の組織者寄せ場労働運動の組織者を虐殺した木元グループを解体・一掃しなければならない。

 2000年反戦・反合・政府打倒春闘に進撃し、階級的革命的労働運動の拠点と全国潮流を建設していこう。


3 弾圧の集中を打ち破り、共産主義的労働者党建設の飛躍へ

弾圧を正面突破する党建設を

 今日の弾圧は戦争遂行・動員態勢の確立のためのものである。日帝は唯一路線転換を拒否し、敵の戦争への突撃路に立ちふさがる解放派を破壊することを国家的課題とするにいたっている。解放派への組織壊滅攻撃は、新破防法=「団体規制法」の適用を射程にいれ、これに先行して組織の破壊をおこなうものとして展開されている。

 敵の攻撃は指導部をはじめとする革命戦士への非合法テロの衝動を強化し、デッチあげと予防拘禁の全面化、革命党派の機関紙と非合法・軍事領域の破壊を軸に展開されている。

 権力はファシストや反革命革マルを育成し、解放派に差し向けてきただけではなく、ミニスターリン主義集団を小ブルテロ集団=「第二革マル」として育成し、テロに差し向けているのだ。

 これはミニスターリン主義集団を露骨に擁護した7・22弾圧と10・9狙い撃ち弾圧による同志森田の標的化を通した11・14反革命テロの凶行を引き出し、さらには、11・14テロ後の同志森田虐殺のための弾圧に端的にあらわれている。

 国家権力による指導部・解放派戦士抹殺策動は非合法テロや極刑・長期投獄による虐殺のみならず、こうした体制内諸勢力のテロへの誘導を含んで展開されている。

 革命的プロレタリアはこの憎むべき反革命攻撃の背後には、〈恐慌・戦争〉情勢というすさまじい経済的政治的危機が存在していることを見ぬき、自らの任務を定めねばならない。戦争・ファシズムと革命の決戦の時代の切迫が今日の階級攻防の基底に存在しているからこそ、矛盾の集中への怒りをもった労働者人民の決起を先制的予防反革命的に封じるために、弾圧を強行する以外ないのである。したがって、このような局面は弾圧を食い破り、闘う側が再攻勢に成功するならば、階級闘争の一挙的革命化の可能性も増大しているのである。

 こうして、プロレタリアの革命党は、激化する攻撃の背後にある階級支配の危機を対象化し、党としての階級的洞察にもとづく戦略・戦術を確立し、革命の前哨戦として敵の弾圧との闘争を闘いぬき、反転攻勢の突破口を切り拓くのだ。

 われわれは2000年代の階級攻防への突入に際して、1990年代の階級攻防の総括的核心を明らかにする。

 1990年代の階級闘争を闘う諸勢力の路線を規定したのは、80年代後期―90年天皇決戦とその総括である。つまり、ここでXデー=天皇代替り攻撃による階級支配の一挙的反革命転換攻撃に対して、弾圧の集中を引き受け、ゲリラ、戦闘的デモ、職場・学園決起を叩きつけ90年代の扉を切りひらいたものと破防法適用攻撃・天皇攻撃にひれ伏し路線転換したものが峻別されたのである。90年代前中期の弾圧はこれへの報復であり、権力闘争の扉をこじ開ける諸力をもった党派への組織壊滅攻撃の新たな激化として展開された。

 こうしたなかで、94年6・20弾圧は90年決戦を牽引した党派・革命的団結を壊滅するために、この団結を機関上凝縮して表現する指導部、さらに、これをめぐる特定の人格を抹殺・破壊する弾圧として凶行された。

 ブルジョアの階級支配は闘うプロレタリアを大衆と分断し、抹殺し続けることではじめて維持・延命できてきたのである。

 闘う労働者人民への破壊・抹殺攻撃は、労働者階級の普遍的共同利害を組織上特殊に体現する革命的党派へと集中され、さらに、この団結の結合の要となる機関へ集中され、これはこれを表現する人格・特定の個人へと凝縮されるのである。したがって、この間の敵の弾圧は、全国結合の要=中央部、プロレタリア暴力革命の現実的根拠をなす非合法・軍事領域、および革命の根拠地・前進基地をなす拠点に集中されてきたのである。

 つまり、敵国家権力による闘う労働者の分断・抹殺という本質的関係が党派破壊へと、さらには、指導部抹殺に凝縮されるということなのである。この上で、支配者階級は自己の物化した認識による自己の組織の官僚的中央集権になぞらえ中央指導部弾圧を一層加速するのである。

 階級闘争の革命化をめざすものにとって重要なことは、敵の弾圧は指導部から組織全体へ、党派から共同戦線へ、活動家から全大衆へと拡大することをしっかり見抜き、弾圧の先端への端緒的開始段階から全労働者人民的反撃を組織し、弾圧を粉砕するとともに、これを反転攻勢の好機へと転化していくことである。重要なことは、党派全体の任務を各機関・各個人がこれを党的共通活動として展開し、分業の固定化的な分担をこえて共同性にもとづく分担として活動していくことである。組織・機関を防衛するということは、団結によってたつ他者と自己の防衛を不可欠とする。組織員としての自己の防衛を疎かにして組織の防衛もたたない。こうして、恒常的に団結―組織と組織員としての自己の防衛を強化してこそ、敵の破壊・抹殺攻撃の集中点とされている同志・指導機関(員)を防衛しきれるのだ。

 全国結合の力の集中を背景に、機関とその諸個人は敵の破壊・抹殺攻撃の最前線に立ち、階級的洞察とスターリン主義をこえる共産主義思想を蓄積し、非合法・軍事の指導から職場末端の賃金・労働条件をめぐる闘いの指導にいたるまでの、闘いの先端から裾野にいたる諸運動の実践的指導力を蓄積していかねばならない。

 さまざまな抹殺テロ攻撃、権力の極刑・長期投獄攻撃と対決し、完黙―非転向闘争を強化し、獄壁をこえた革命的団結を打ち鍛えていかねばならない。

 とりわけ、ファシスト・革マル・ミニスターリン主義集団の白色テロに対決し、現在直下の革命的団結の革命にむけた発展にかけた闘争を生死をかけて闘いぬき、プロレタリア革命にむかって、自己の支配・隷属からの解放への接近する生死を賭した闘いの推進の最前線にたたねばならない。

 事実上、公安警察の広報誌たる「治安フォーラム」において、一党派の特定の指導部への抹殺を扇動したことは歴史的な反革命攻撃である。この抹殺宣言を号砲に、権力・革マル・ファシスト=「ゴスペル」の破壊攻勢が開始され、これに呼応し、山田らは組織破壊に手を染めていったのである。まさに、この攻撃と7・22弾圧、10・9弾圧―(11・14)反革命テロは一体性をもって展開されてきたのだ。

 敵の組織壊滅・革命者抹殺攻撃に対する、完黙―非転向闘争の勝利は極刑・長期投獄と対決する核心中の核心である。

 ブルジョア社会はプロレタリアに対する支配・隷属によって成立する一個の奴隷制社会である。闘うプロレタリア人民の暴力的身体的拘束のための監獄はこの社会の本質に内在して存在している。監獄は軍隊・警察と並んで、国家の暴力装置の不可欠の要素を構成しているのだ。

 プロレタリア革命派は、敵の弾圧・弾圧機構と対決し、ブルジョア国家機構を解体し、コミューン権力を樹立していく革命運動の一環として、完黙・非転向を軸とする獄中闘争を闘いぬくのである。

 悪辣な弾圧に反撃・報復し、非合法の共産主義的労働者党建設を推進せよ。

社民・スタをこえる共産主義的労働者党を

 共産主義的労働者党は、戦争をめぐる「国民的分岐」のただなかから、ブルジョア国家への非和解な闘いを貫徹することによって、急速な発展をとげるものである。

 現実の戦争への本格的突撃過程は「中間主義者」の破産と翼賛化への屈服を暴きだし、革命的反戦闘争か、戦争協力かの「国民的分岐」をもたらす。ここにおいて、あらゆる政治勢力は歴史のふるいにかけられてきたのだ。

 木元グループ問題の発生にも示されたように、本格的戦争突撃は戦争をめぐる政治組織の再編を不可避とし、組織内論争・闘争を必然化させるのである。

 このなかで、解放派がつかみえたものは、敵のテロル・弾圧に対抗する強固な組織、堅忍不抜な組織建設をプロレタリア的階級性を基礎に打ち立てること、スターリン主義をこえる共産主義革命思想を打ち鍛え、階級決戦の勝利を準備していくということである。

 われわれ解放派はスターリン主義が「前衛党=労働者階級の利害の代表」として、スターリン主義的党独裁論を正当化してきた歴史を突破し、蜂起に勝利し、ブルジョア国家権力を打倒し、コミューン権力を樹立し、これをテコとして社会革命を推進し、共産主義を実現していくことを綱領的核心として突き出してきた。労働者階級の階級形成は革命の実現によってのみ結実するが、これはプロレタリア統一戦線を軸とするコミューン=ソビエトとして現実化する。

 党はこの断固たる一部であるとともに、この革命の実現から諸運動・諸闘争を推進するものとして、労働組合などの大衆団体と自らを区別する。

 こうして、われわれは社民的分散主義やスターリン主義的党=普遍論をこえて、労働者階級の普遍的共同利害を組織上特殊に体現するものとして党をたててきたのである。

 この上で、われわれは世界革命の完遂をめざし、プロレタリア国際主義のもと、各国の戦闘的党派との連帯を強化し、インターナショナル建設にアプローチするものである。

 ブルジョア国家権力の打倒とコミューン権力の樹立・共産主義の実現という任務に対応して、党は権力闘争・ソビエト運動の推進にふさわしい組織構造をもつ。

 諸個人はそれぞれの職場・地区における団結を背景としつつも、自立した革命者・個として、全国党の普遍的団結のもとに結集し、職場を基礎・地区を基本とする党の各部署に配属される。職場を基礎とし地区を基本とした全国党は敵の暴力的打倒とコミューン権力の樹立の内実を凝縮し体現し、この運営もこの原則に即して行なわれる。こうした全国党の地平において、各産別・各戦線を総展開していくのである。

 決定と執行の統一、プロレタリア中央集中性を軸とした、コミューンの原則を現下の党的団結においてとらえかえした組織原則にもとづく組織建設・運営がわれわれの確信なのである。

 ブルジョア国家権力の打倒、コミューン権力の樹立という党の当面する任務の貫徹をめぐって、敵との徹底非妥協の対抗と全党・全潮流の武装と非合法活動の定立・軍事組織建設は不可欠のものである。この武装・軍事組織建設をめぐっても、コミューンの原則をとらえかえした交替制の貫徹や全人民総武装がたてられねばならない。

 労働者階級の闘争・団結の発展とともに、ブルジョア・小ブルジョアの現象的認識をこえた本質的認識が可能になるが、これは熾烈な闘争を通した共同性の強化のなかでの徹底討論と目的意識的な学習活動の強化を通してのみ現実のものになる。このことをしっかりふまえ、解放派40年の蓄積の上にたち、スターリン主義をこえプロレタリアの未来を照らしだす共産主義革命の綱領を深化していかねばない。

 われわれがめざす工場―地区拠点建設は、運動的には反戦・反合理化闘争の組織化とその相互媒介的発展を通したソビエト=コミューン運動の拠点である。現下の情勢のもとでは、戦争動員と徹底対決した闘い、首切り合理化・賃下げとの徹底対決が局面転換のポイントをなすものであり、この成功は確実に大衆的衝撃力をもつものとなる。組織的には現段階においては、拠点職場に反戦・反合を闘う労研を建設すること、戦闘的組合を形成すること、これらを基礎に細胞建設をめざすことである。

党・軍・拠点建設の前進を

 われわれは弾圧の集中と対決し、新左翼が経験したことのない試練に飛躍をもってこたえ、獄中―獄外を貫く共産主義的労働者党建設の歴史的前進を闘いとる好機を迎えている。この基軸をなす課題は弾圧との戦略的対抗とミニスターリン主義発生問題の正面突破ということである。

 木元グループに凝縮された小ブル思想はなぜわれわれの内部から生み出されたのか。この突破に関しては同志中原の思想的展開を革命的に引き継ぐ必要がある。解放派において「プロレタリアの階級的独立」という原則が確認されてはいるが、これを軽視したり、非プロレタリア活動家が自分の存在をめぐる諸関係とここからのアプローチを切り捨てて理解するならば、必然的にプロレタリア存在を神秘化し、「革命的プロレタリア」を自己の観念界で勝手に措定し、結局、「社民的なプロレタリア」への依存思想を生み出してきたこと、および、これへの裏返し的な一面的反発として、スタ的引き回しによって問題を「解決」する組織観を生み出してきたことの突破という問題である。

 コミューンの原則をとらえかえした組織の建設という問題は、労働者が武装し、生産管理をおこない、政治支配をおこなうという原則が現下の資本制生産―資本制国家の制約のもとで、革命的組織の二重権力的団結のなかにどう貫徹されているのかという問題である。

 したがって、ポイントは、これが組織論の原点に据えられているだけではなく、現実の組織建設・組織運営の原則に生かされているか否かということである。

 われわれはこの原則の上に立って、この階級性自身の内実を「本工」・臨時工を貫くもの、被差別プロレタリアを不可欠な一環とした全プロレタリアの階級形成としてつかみ、また、労働者自身の政治(指導)能力・軍事能力をはじめとする敵の打倒とコミューンの樹立にかかわる諸能力の形成にまで貫くものとして問題にしてきたのである。

 7・22をはじめとする弾圧の集中のなかでの組織建設の軸は、党骨格・軍事領域の防衛・強化と共闘再編と統一戦線的突出の相互増幅の推進である。全潮流の総武装と建軍闘争の推進、反弾圧運動による反撃と党勢拡大、機関紙活動の抜本的強化、党本部などの公然拠点の防衛の強化などを断固として推進していくことが重要課題である。

 戦争動員の本格化のなかで、党建設の基軸をなす〈綱領・学習活動〉〈非合法・軍事領域強化〉〈工場拠点建設〉はますます重要な課題となっている。この思想的実践的強化こそ、社民・スタ・「中間潮流」を突破する解放派の前進の鍵である。

 また、プロレタリア暴力革命路線の実践的貫徹を党派性としてきた解放派は、小ブル諸派と明確に区別されて、大量弾圧下においても獄中―獄外を貫き組織建設の戦略的前進を真正面から立てきるものである。完黙―非転向闘争を軸とした断固たる獄中闘争を推進し、死刑執行弾劾の闘いで示したように、ブルジョア国家権力の支配の根幹を揺さぶるものとして獄中戦線自身をプロレタリア革命派の拠点へと転化していく。そして同時に、獄中を「革命の学校」として、スターリン主義をこえるマルクス主義の徹底した深化、解放派思想の革命的発展を切り拓いていかねばならない。

 こうして、獄中―獄外を貫き時代を切り拓く戦略・思想の深化を実現していくのである。また、獄外においては大弾圧と「党派闘争」という二重の試練に飛躍をもって応え、分業的分担の固定化をこえて、各個人が団結を通して自立する革命的個=革命者として飛躍し、革命運動のあらゆる領域に進出し、また、階級的総体性を獲得していかなければならない。

 敵の機関紙破壊攻撃と対決し、機関紙活動を要とした党建設の前進をはからねばならない。敵の革命党派への「団体規制法」適用弾圧・非合法化攻撃に耐えうる組織体制を機関紙を軸として強化しなければならない。

 戦争動員―合理化・失業という時代に、大衆に切り込む階級的革命的紙面づくりを全党・全潮流・全友人の力を結集して推進していくことである。機関紙紙上で、現実の労働者・被差別大衆の矛盾を明らかにし、これらの運動の課題を明確にしていかなくてはならない。『解放』が戦闘的労働者人民の「結合された眼」となり、運動・組織を結びつけ、同時に革命の勝利・労働者階級人民の普遍的利害から個々の運動を推進していく指針とならなくてはならない。

 また、党員・潮流員・読者自身が闘いのなかで突き当たる壁を超え、戦略・思想を深化していく道を保障し、獄中・獄外をつらぬき学習活動を強化しマルクス主義の徹底した深化・解放派思想の深化を機関紙を通じても推進していかなければならない。

 反革命の密集に抗し、社民・スタをこえる共産主義的原則を血肉化した共産主義的労働者党を建設せよ。

 いまこそ、弾圧の集中・「党派闘争」という二重の試練を引き受け、社民・スタをこえる共産主義的労働者党建設の歴史的飛躍を闘いとろうではないか。

―「解放」2000年年頭論文 目次へ―

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